キリ番と足跡

思いがけず所謂「キリ番を踏む」という状況に出くわした。そのサイトの延べ50万カウント目だったらしい。「足跡残して下さい」とか書いてあったが、面倒だったのでパス。…大体こういう風潮は誰が生んだんだ?
数年前、ブラウザでCGIが動き出して俄かにカウンタを設置するのがえらい勢いで広まった。Webも段々認知されてきて特定サイトに人気出たり常連という連中も現れ始めた。その頃から確か「キリ番」というのが出現して来たように思う。単なる情報ソースとしてしか利用していないこっちにしてみればどうでもいい事だ。しかも「足跡残せ」という投稿フォームも付けて切りの良い数字や語呂が良い数字だと何か書けという。サイトを作った人間にして見ればドキドキしながら見知らぬ誰かの投稿を待つんだろう。
確かに俺もサイト作り始めた頃に面白半分でカウンタを設置して見たものの、某大学の個人サイト且つコンテンツも何入れようか悩んでた貧相なサイトだったので訪問者も少なく、切りのいい番号は大概自分でカウントしてしまっていたのに萎えていた。段々短い周期でカウントが増えていくと思ってログ見ればその頃登場しだした検索ロボットの仕業。Webは未だに独りよがりなものだと思う。
しかし一方で広告媒体の測定指標に使われようとしているのには参った。

■■レスポンス
一方、広告主側は、変化をどう予測しているのか。飲料メーカー、「カルピス」の保田大・広告部アシスタントマネジャーは、広告効果の測定指標として「レスポンス(視聴者の反応)」を提案している。視聴者からのフリーダイヤルによる反応や企業ホームページ(HP)のアクセス数などのレスポンスを加味した「RRP(レーティング・レスポンス・ポイント)」という概念だ。

優しく言えばユニークなアイディア。無論広告媒体は様々なのでWebに限定した話しではない。仮にレスポンスにあたるデータ群がよほど膨大な種類であればそうでもなかもしれないだろうが、算出対象にWebを含めてもその数値の信頼性は薄れるのではないか。
一般的に目的のサイトを見るのにはポータルか検索を利用するという手段が一般的だろう。今まで脳内ブックマークのみで生きてきた俺ですら現状はてなアンテナを使うようになった。サーバに問い合わせた時点で「アクセスした」となるわけだろうが、じっくりサイト内を巡回するのでも、間違って見にいったからすぐ戻った(或いは閉じた)という状況であっても押しなべてカウントされるわけだから、アクセス数ほど当てにならないものは無い。
そもそも現在では企業サイトとは別に、ドメインに商品名を付けて公開する企業も五万とあるわけで、上記で引用したカルピス君はどこまで現状を把握しての発言なのか気になるところだ。